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サリュテーション・コンソーシアムニュースレター
1998年10月
会長からのメッセージ
サリュテーションニュース
マネージングディレクターからのメッセージ
サリュテーションシナリオ
製品紹介
Tech Talk
将来の展望
イベント予定
ゼロックスとIBMは、今後の製品にサリュテーション・アーキテクチャに対するサポート機能を付加する予定であると発表しました。IBMとゼロックスによる今回のこのような発表は、企業規模での顧客のドキュメント書類あるいは電子媒体のドキュメントの管理を支援する新しいソリューションを提供するというイニシアチブの一環でもあります。サリュテーション・アーキテクチャを製品に採用することで、ネットワークプラグアンドプレイの相互操作性を単純化することができます。
Port-of-Entry、ゴールデンバージョンへ
XtraWorX LLCは、Port-of-Entryのベータ版テストプログラムを完成し、ゴールデンコードを市場に投入しました。Port-of-Entry製品は、みなさんのワークステーションでリソースを特定できるよう、サリュテーションの機能を拡張し、あたかもサリュテーションによりイネーブル化されたかのように、ネットワークでそれらを表現することができます。このたった一つの製品により、私たちはWindows95、98およびNTに接続することができる従来のプリンタやMFPすべてに対しサリュテーション・アーキテクチャを拡張してきました。製品サポートも6つの機器であったのが1000を超える機器にまで拡大されています。
XtraWorXのPort-of-Entryは、世界中で使用できる最初のサリュテーション製品で、[AddressBook]機能単位をサポートする最初のサリュテーション製品でもあります。Port-of-Entryのデモは、サリュテーションWebページを通じておこなうことができます。
10月の出張予定
ボストンで10月12-16日に開催される集中化デジタル周辺機器/MFP会議、ならびにアトランタで10月21-23日に開催されるNetWorld/InterOpにそれぞれ出向きます。
ゼロックスとIBMは米国の大手ベンダーとしては初めて、近く公開される製品にサリュテーション・アーキテクチャサポート機能を追加する計画を発表しました。サリュテーションテクノロジーによりサリュテーションテクノロジーにより、IBMとゼロックスがネットワークコラボレーションを単純化する新世代の製品を提供できます。両社によれば、ゼロックスは最新のデジタル多機能オフィスシステムのドキュメントセンタファミリーにサリュテーション・アーキテクチャサポート機能を追加し、IBMは同社の関連会社のロータスデベロップメントからドキュメントセンタにLotus Dominoウェブサーバソフトウェアをリンクする、NuOfficeと呼ばれるソフトウェアを提供するとのことです。両製品とも、スキャン操作、ドキュメント管理、e-mail、メッセージ処理、FAXおよび分散印刷のための統合システムを提供いたします。
サリュテーション・アーキテクチャは、インターネットまたは企業内イントラネット全域で機器を特定し管理するためのオープンなミドルウェアテクノロジーです。このアーキテクチャにより、みなさんはネットワークを参照して、画像ファイル、メッセージを受信できる接続機器を発見することができます。サリュテーションは、ネットワーク上の新しい機器を自動登録し、企業規模のディレクトリを使用せずに、特別な発見をサポートすることによってLANの管理作業を軽減します。
日本では、複数のベンダーから提供されているサリュテーション対応製品を入手できますが、私たちは米国でもこれらのベンダーやその他のベンダーから提供された製品が市場に出回るのを期待しています。ネットワーク周辺機器およびオフィスシステムの製造元は、お客様たちがより簡単にそしてより便利にネットワークコラボレーションを実現できるようにすることを望んでいます。サリュテーションは、お客様方が、その目標に到達し、競争上の立場を高めていくのを支援することができます。サリュテーション・コンソーシアムは、ハードウェアおよびソフトウェアにサリュテーション・アーキテクチャを統合している開発企業各社の参加を募り、支援しています。ごく最近になって、当コンソーシアムは、Windows PCに接続された従来の周辺機器にサリュテーションの相互操作可能性を拡張するPort-of-Entryソフトウェアの独立した開発を支援しました。
5月に開催されたAIIM'98における富士通のブースでは、サリュテーション・コンソーシアムがIBMから提供されたNuOfficeソフトウェアの米国初のデモを行いました。日本では、NuOfficeはキヤノン、富士ゼロックス、三田、ムラテックおよびリコー各社から提供されている支援周辺機器やソフトウェアファミリーといっしょに市場に投入されています。
NuOfficeの作業努力を中心とした市場の動きから、富士ゼロックスはオフィスの自動化機器をネットワーク化するための企業内標準としてサリュテーション・アーキテクチャを採用しています。他の業界では実績が認められ、三田のサリュテーション対応ネットワーク接続キットforノーツは、4月にコムデックスジャパンのエンタープライズシステムソフトウェア分野で、ベストオブコムデックスという賞を獲得しています。
NuOfficeは、多くのモバイルユーザおよび通信ユーザの方々に、大型の顧客サイト向けの完全なオフィスシステムを提供しています。このソフトウェアには、機器ドライバやディレクトリを気にせずに、ユーザのみなさんが印刷、スキャン、FAX通信およびEメールなどを利用することができるLotus Notesに対するサリュテーション拡張機能も含まれています。NuOfficeのユーザのみなさんは、EメールとしてFAX情報を受信したり、EメールをFAXに送信することができます。Lotus Notes DominoサーバおよびLoyus Notes Clientで動作しているNuOfficeは、FAXから受信したドキュメントをNotesのデータベースにインポートすることができます。同様に、Notesのメール機能を使用すると、FAXから入手したドキュメントも送信できます。
サリュテーションの勢いが、高まりつつあります
過去2年間にわたりサリュテーションは順調に進歩し、相互操作性をサポートする業界標準として受け容れられるようになってきました。アーキテクチャおよび定義済仕様は、展開する中で、新しい機能、機器支援および接続オプションにより改善され機能を拡張してきました。当コンソーシアムは、開発企業各社が製品にサリュテーションを実装し、従来の機器に対する支援機能を提供するツールを提供しています。サリュテーション対応製品は、日常のビジネス環境でお客様方に利益と生産性面の利点を提供することを目的に、日本で出荷されています。このようなすばらしい実績や進歩はすべて、サリュテーション・コンソーシアムに参画している企業各社のビジョン、方向性および活動のおかげです。
サリュテーションに対する支援機能を盛り込んだ製品が7社から発表された昨年あたりから築きあげられ次第にその速度を増している勢いに関して多くの重要な兆候があります。米国市場へのサリュテーション対応製品の投入に関するIBMとゼロックスによる発表が、新たに大きな関心を呼び、各社の活動を活発化させるに至っています。このような動きは、コンソーシアムの内外を問いません。私たちは、過去数ヶ月にわたり、アーキテクチャとコンソーシアムについて学ぶためサリュテーションのWebページを訪れ、仕様、XtraWorXのPort-of-Entry製品のAPIシュミレータとデモバージョンコピーをダウンロードする人々、そして追加情報をリクエストする人々の数が急増していることを確認しました。Webサイトを毎日、一週間に一回そして月一回訪れる人の数は、8月から9月の間に合計10,600を超え、記録的数字に達しています。10月の最初の数日間の訪問数も、相変わらず非常に多くなっています。
サリュテーションに対し非常に高い次元で興味が持たれていることのもう一つの非常に重要な兆候として、アーキテクチャとコンソーシアム関連の記事や参考文献の数が挙げられます。膨大な数の記事が、Wall Street JournalやNew York Timesから業界のニュースレターに至るまでのあらゆる種類の出版物に掲載されています。これらの記事を書いているレポータや業界アナリストからのインタビューしたいとの申し入れを受ける件数も、毎週増えてきています。これは、それらの読者たちがサリュテーションの方向性と進歩に非常に強い関心を抱いている顕れといえましょう。
このように広く宣伝されるようになったため、サリュテーションに対して多くの新しい企業が関心を寄せるようになってきました。これらの企業各社は、コンソーシアムに参加し、その動的テクノロジーの方向性を形成するのに役立ちたいという願望を表明しています。遠く離れた立場でサリュテーションに追随してきた企業は現在、もっと深く関与するためにはどうしたらよいか、真剣に考えるようになってきています。このような企業は、現在そして将来的にもお客様が直面する相互操作可能性の問題の多くを解決できるよう支援するため、製品にサリュテーションを組み込むことの利点を模索しています。このような企業は、ハードウェアやアプリケーションシステム、およびそれらの間のネットワーキングソリューションを構成する要素すべてを開発している企業です。
そのような勢いが力を持ち続けるための実際的手段は、サリュテーションテクノロジーを活用するネットワーキングソリューションをお客様達に提供することです。当コンソーシアムは起爆剤となってそのようなソリューションを実現するためのツールを提供することができますが、実際には製品とサービスという形態でこれらのソリューションを開発し提供する企業各社があってこそ達成することができるのです。IBMとゼロックスの発表の後を追って、多数の企業が近い将来にサリュテーション対応製品とソリューションを発表する予定でいます。みなさんまたはみなさんの組織がまだサリュテーション・コンソーシアムやこのテクノロジーに関係していないなら、ぜひ当コンソーシアムに参画し、私たちそしてメンバー各社と密接に交流をもってください。そうすれば私たちの進歩や業績、発表についてその時点ですぐにその内容を知ることができます。
ウェルカムウィジェット社は、新製品を発表する予定です。ただし、一つ深刻な問題が発生しており、開発グループは夜遅くまで作業してこれを解決しました。製品保証担当マネージャーは、その日のうちにゴーかノーゴーかの決定をしなくてはなりませんでした。幸運なことに、テストの結果が良好であったため、マネージャーは、真夜中の12時直前になって発表の承認許可証にサインすることによりゴーの決断を下しました。彼は自分のとった態度について他の6人のマネージャーや会長に知らせたいのですが、このように遅い時間にはオフィスに誰もいないので困っています。しかたないので、彼はとうとう電話でゴーサインを出した立場について詳しく説明し、サリュテーション対応メッセージサービスに、メッセージを緊急ベースで部門の配布リストに送信しなくてはならないことを説明した音声メッセージを入力します。サリュテーション対応メッセージサービスは各マネージャーを特定し、緊急メッセージの通知を送信します。
各部門のマネージャー全員(またはその代理人)がメッセージを受信したことを知ることができます。
サリュテーション対応メッセージサービスは、何からでもメッセージを受け入れそしてどこからでもこれらを配信することができる、メッセージ交換所としての役割を果たします。このサービスで中心的役割を果たすのが、サリュテーションマネージャーとネットワークを中心に配布される変換サービスへのアクセスです。サリュテーションマネージャーは、機器の送受信機能を理解するのに使用されています。トランスフォームを使用することで、受信するのに適した形式およびフォーマットにメッセージを変換することができます。
マネージャーたちは、所望の受信機器を使用してメッセージ通知を選択することを知らせる内容をメッセージサービスに事前にログしておきました。サリュテーション対応メッセージサービスは、サリュテーションプロトコルを使用してアクセス機器のそれぞれの機能を判断し、この情報をその内部アドレスブックに記帳しておきます。このように、各マネージャーごとにアドレスブックレコードが作成されるので、彼らと通信するのに使用するテクニック、彼らが使用することを希望している通信機器の特性などを知ることができます。
メッセージが到着すると、サリュテーション対応メッセージサービスが、これらの更新されたアドレスブックの記入内容から、通知できる形式およびフォーマットを判断します。各部門のマネージャーのそれぞれが指定したテクニックにしたがって緊急メッセージの通知を受け取り、最も便利な利用可能手段を使用してメッセージを検索することができます。
マネージャーたちは通知を受け取るのに好ましい内容を指定していますが、彼らは別の異なる機器からメッセージにアクセスすることもできます。サリュテーション対応メッセージサービスは、機器の機能を判断しそれに基づいてデータをフォーマット化するときにもサリュテーションプロトコルを使用します。必要に応じて、サリュテーション対応メッセージサービスはサリュテーションマネージャーを使用し、分散変換サービスを特定し、応答サービスに変換されるようにデータを渡すことができます。
IBMのNuOffice for Lotus Dominoは、ローテクの用紙の流れとハイテクの情報の流れを適切に組み合わせます。これは、用紙の流れと情報ハイウェイの交差点を提供します。単一機能および多機能のハードコピー機器に対する支援を行うことで、NuOfficeはドキュメント管理の対象範囲をLotus Notesの情報ワーカーにまで広げます。FAX、スキャナ、プリンタ、コピー機および多機能オフィス機器を一つに統合する初めてのソリューションです。これらの機器はLotus Notesによって提供されている電子ドキュメントソリューションで情報を転送するのに不可欠なツールとなっています。たとえば、ゼロックスドキュメントセンタのような機器は、ノートベースのワークフローエンジンの入口点の役割を果たしています。NuOfficeにより、コピー機のスタートボタンを押すのと同様に直観的なシステムを使用して、それらの知識を共有することができます。
うれしいプリント
NuOfficeの役割は、接続されている機器の機能を判断することにあります。NuOfficeは、複合機にプリンタがあり、これに用紙取扱い機能と終了機能があることを判断できます。このような情報により、NuOfficeは印刷機器向けにデータをフォーマット化するのに必要な機器ドライバを自動的に特定しインストールすることができます。さらに、NuOfficeによって収集された機能に関する情報を使用して、ノートのユーザのみなさんは、出力作業のニーズを最適に満たすプリンタを選択できます。たとえば、ユーザの方は、ハイエンドなカラープリンタ、すなわちページの両面に印刷できるプリンタ、高速出力が可能なプリンタあるいは各種機能を組み合わせたプリンタなどを選択できます。
みなさんを見つけてくれるファックス
NuOfficeでは、すべての着信FAX情報で受信通知、着信ルーチンおよび読取り確認が可能です。FAXの受信時には、受取人がノーツにログインするまでFAXによってその情報が受信された後保持されます。受取人がどこにいるかなど関係ありません。事務所でも、家庭でもまたは道路上でもよいのです。NuOfficeはユーザIDとパスワードを認識し、最後にログインした後で受信したFAXを受取人に通知します。受取人は、NuOfficeに自分の現在の居場所にメッセージを送るよう指示します。メッセージの送り先は、オフィスのLANプリンタ、家庭の個人のプリンタあるいは受取人が道路上にいるときにはラップトップなど、どれでもかまいません。FAXメッセージを受信したなら、NuOfficeが発信側のFAXに対するコールバックを通じて、読取り確認を発信人に送信します。
みなさんにサービスを提供するスキャン
NuOfficeは、ノーツデータベースやEメールアドレスで直接情報をスキャンするのを可能にします。一度入手したなら、そのスキャンした画像を転送およびルーティングするか、あるいは必要に応じて処理することができます。もはや、画像再生部門に紙のドキュメントを送信し、作業待ち行列内でそれらが順番待ちをする必要はありません。NuOfficeのスキャンは、画像処理の価値を情報ワーカーに提供します。もはや用紙のドキュメントを1階のファイルキャビネットに置いておく必要はありません。NuOfficeを使用することで、他の形態の情報同様に、紙をオンラインで処理し配布することができます。
ひとつがすべて、すべてがひとつ
NuOfficeを使用すると、通常のオフィス機器が知識ワーカーのワークステーションに早変わりします。つまり、ラップトップを開いてワークステーションにログインしたり、電話番号をダイアルしたりしなくても、機器から情報に正しくアクセスし配信することができます。NuOfficeは通常のFAXをEメール生成機器に変え、スキャナを入力ステーションに変えなおかつプリンタを情報アクセス端末に変えることができます。複合機と一緒に使用することで、NuOfficeは3種類の機器を一体化することができます。
NuOfficeにより、みなさんは、最初から複合機の機能のすべてを正しく使用することができます。これは、プラグアンドプレイ方式で次のレベルに進みます。みなさんの複合機にプラグインすると、印刷、スキャンおよびFAX通信を行うことができます。
NuOffice環境におけるサリュテーション
NuOfficeはサリュテーション・アーキテクチャを使用して、用紙処理機器を特定しこれと通信します。サリュテーション・アーキテクチャは、広範にわたる接続および移動環境における機器間でサービスを検出し利用するという課題を解決することを目的として作成されました。
このアーキテクチャは、アプリケーション、サービスおよび各種機器がそれらの機能を記述し、宣伝するための標準の方法を提供します。このアーキテクチャにより、他のアプリケーション、サービスおよび機器がこれらの機能を発見することができます。このアーキテクチャでは、特定の機能をサポートする他のネットワークに接続された製品を探索し、その領域で発見された製品を利用できるように、アプリケーション、サービスおよび機器が相互操作可能セッションをリクエストし確立するのを可能にします。
NuOfficeは、Lotus Notes Dominoサーバに対するアドオンです。したがって、ノーツクライアントを変更する必要はありません。このように、ユーザのみなさんがインストールしたり訓練し直すなどといった生産性のロスがありません。ユーザの方は、単にプリンタを選択し、Eメールのバスケット内の着信FAXが増えていないかに注意するだけでよいのです。
NuOfficeは、サリュテーション対応機器を使用して、機能を探し出したり、交換したりします。これらは、ネットワークスキャナのような単一機能の機器でもよいし、またスキャン、印刷およびFAX通信ができる複合機でもかまいません。NuOfficeは、システムの機器の機能を判断します。したがって、IS部門の購入機器が現在のニーズを満たすことができます。スキャンだけが必要な場合には、サリュテーション対応スキャナを設置できます。またFAXが最も重要な場合には、サリュテーション対応FAXを設置できます。ニーズが高まり変化するのにともなって、サリュテーション対応複合機を追加できます。機器を別の部門に移動しなくてはならなかったり、または用紙取扱い機能を既存の機器に組み込むような場合でも、NuOfficeはこれをすぐに認識し、新しい機能をユーザのみなさんに宣伝します。更新、再設定および機器の取外しなどは、NuOfficeによって自動的に管理されます。
NuOfficeは構内でもまた遠隔からでもサリュテーション機器を発見できます。機器がLAN、WANまたはインターネットを通じてNuOfficeサーバに接続できる場合には、NuOfficeの利点がさらに高まります。
NuOfficeは、サリュテーション対応機器とNotes Data Baseとの間のインターフェースを提供します。これは、Notes Data Beseの内容をモニタする既存の縦方向のアプリケーションと簡単に統合できます。
仮想オフィス実現にとって、実際にはマネージャーたちが大きな障害となっています。
ニューヨーク(ロイター共同)-在宅ベースで作業を行うことを要求している通勤に嫌気がさしているワーカーたちは、多くの場合、生産性をあげることは非常に難しいという理由で、マネージャーたちによって断られています。
ジョン・フランク氏によれば、なぜこのように反応するのかといえば、「仮想オフィス」からの作業についてよく知っている人というのが、今日よくある多くのマネージャーのタイプだからです。彼らは、「もしわたしがあなたを見ていないなら、あなたは働かないでしょう。」という態度を示します。そのような傲慢さが最高のスキルを持つ人を失うことになっているのです。
さらに同氏は次のように言っています。「それとほとんどまったく同様に、コンピュータのエキスパートたちが在宅で作業を行うのを妨げているのは、マネージャーが仮想オフィステクノロジーをどのように利用するのかについての手がかりを得ていないという点だけです。」
このようなマネージャーたちもやがては時代に取り残されていくかもしれません。米国の大手各社の106人のヒューマンリソース担当者を対象とした、KPMG Peat Marwick社のコンサルタントによる最近の調査では、4社のうちほぼ1社の従業員がパートタイムまたはフルタイムで定期的に通信を行っています。
そのうえ、遠距離通勤者を擁する会社の53%が、ワーカーたちが「生産性が向上し、仕事も満足がいくものである」と喜んでいると答え、また3分の1が、「不動産の経費や従業員の経費が削減された。」と語っています。
この遠距離通勤に関する調査の責任者であるKPMGのジョセフ・パレント氏は、次のように語っています。「このような傾向は、企業家による事業や新しいテクノロジー企業に始まり、米国企業ではごく一般的風潮となっています。」
この開発に投資しているのは、イリノイ州を根拠地とするアクトラスコンサルティンググループ(ACG)のフランクスシャウムバーグです。この企業は、各社を仮想オフィスの時代へといざなっています。
フランクは、仮想オフィスについて、「どこでもいつでも自由にワーカーたちを作業させることができる」テクノロジーと定義しています。このテクノロジーを実現するには、通常、会社のオフィスと連絡をとるためのラップトップコンピュータとモデムが必要です。
多くの仮想オフィスを社員の家庭に設けられており、彼らは顧客サイト、空港あるいは共用ビジネスセンタの一部などのリースされたオフィス空間で作業を行うこともできます。さらにフランクは次のようにも語っています。「仮想的に作業を行うということが何を意味するのかについては、非常に多くの異なる見解があります。仮想オフィスで作業を行っているアメリカ人の数については、概算で300万から1200万人と言われています。」
さらに次のようにも述べています。「わたしの考えでは、企業の多くがテクノロジーを使用することはほとんどせず、運用処理会社のようなものと共同でワーカーたちにさらに効率的に作業を行わせるようにしているようです。」同氏はこのコンサルティング会社を1年前に設立する以前は、仮想オフィスに従業員達を再配置するためのIBMのキャンペーンを取り仕切っていました。IBMの118,000人の従業員のうちの約20,000人が現在在宅ベースであるいは顧客の作業場で、またはサテライトオフィスで作業しています。生産性を平均10%も向上させるこのような変革は、当初コストを節減するためのステップとして着手されましたが、今ではIBMにとってマネーメーカであるといえましょう。
仮想オフィスのワーカーたちの生産性を追跡する方法をたずねてくるマネージャーたちは、彼らが今日社員たちが何を行っているのかをいかに知らなかったか、ということを認めています。フランク氏はさらに次のように語っています。「もし彼らが目標達成評価システムを所有していたならば、たとえユーザがオフィスであれ国内を縦断している最中であれ何の問題があるでしょうか。私たちは、彼らが何をしているか、彼らが何を出力しているかを監視することによって人を管理するのでしょうか。」同氏は、マネージャー達は「熟練したワーカーたちが育ってこない」と訴えている人々の生産性を基準に報償を与える必要がある、と語っています。また、このようなワーカーの多くは、「わたしは今まで家庭から出てあなたのために仕事をしてきました、もうこれ以上あなたのために仕事をしたくありません。」というでしょうとも語ってくれました。
紀元2010年までに、フランク氏は国内の労働力の30%もが、「仮想オフィスから作業をおこなうようになる」と予測しています。というのは、仮想オフィスが企業の作業スペースにかかるコストを削減し、生産性を向上させるからです。同氏は、通勤時間や大気汚染を最低限度に抑え、洋服や昼食に費やす社員の小遣いさえも節減できると考えています。
「今わたしが大きな会社を所有していたなら、大きなオフィスビルなど建てることはしないでしょう。」と語っています。
シャーウッド・ロス - 「マネージャーたちが仮想オフィス実現の大きな障害になっています。」 - Reuters Business Report 07-14-1997
(シャーウッド・ロス氏は、作業場というテーマについてのReuterの記事を書いているフリーランスのライターです。本コラムの意見は、同氏が単独で記述しています。)
印刷に際しては、許諾を得ています。Copyright Reuters Limited 1998.
デジタル周辺機器集中化/
統合オフィス会議'98
NetWorld + Interop General Conference
Xplorインターナショナルの第19回グローバルエレクトロニックドキュメントシステムズ会議および展示会
サリュテーション理事会