1997年3月4日、カリフォルニア州サンフランシスコ――サリュテーション・アーキテクチャ用ソフトウェア・ツールキットであるIBM Salutation Managerの新しいバージョンがリリースされ、Windows 95とWindows NTをサポートするようになりました。IBM Salutation Managerツールキットを使えば、サリュテーションのプロトコル(インターネット・デバイスを検出、制御するためのオープンなプロトコル)を利用したデバイス、サービス、アプリケーションの開発が容易になります。
開発者にとって、IBM Salutation Managerはサリュテーション・プロトコルに対応したソース・コードのリファレンス・モデルになります。サリュテーション・プロトコルにより、ネットワーク・デバイス、オフィス機器、サービス間のインターオペラビリティ(相互運用性)が一段とアップします。カラー複写機や特定の機能(たとえばレーガル・サイズの用紙トレイ)を備えているプリンタなどをネットワークを介して使いたい場合、ユーザーは問い合わせをブロードキャストして、条件に合った機器を検出できます。サリュテーション・アーキテクチャは特定のネットワーク・トランスポート、ハードウェア・プラットフォーム、オペレーティング・システムには依存していません。
サリュテーション・コンソーシアムのマネジング・ディレクターであるメアリー・ヒル氏は「IBMのSalutation Managerツールキットを使えば、開発者はサリュテーション・プロトコルの複雑さを意識せずに、オフィス機器やその他のインターネット・デバイスに簡単に情報交換機能を追加できます」と述べています。
IBM Salutation ManagerにはWindows 3.1版とOS/2版も用意されています。Salutation Managerを他の環境に移植しようという開発者には、ツールキットのソース・コードも提供されます。IBM Salutation Managerをサービス・ブローカーとして使用することにより、各種のネットワーク・デバイス、アプリケーション、サービスはNetBIOSとTCP/IP上でサリュテーション・プロトコルを介して相互の機能を検出し、利用しあえるようになります。IBM Salutation Managerのライセンスについては、IBMのサリュテーション・プロジェクト・マネージャー、リチャード・J・オスターマン氏に問い合わせてください。
サリュテーション・アーキテクチャをベースとした最初の市販ソフトウェアとして、WebベースのLAN管理ソフトウェアであるNetCube for NetFinity V1.0がリリースされます。1月29日、日本市場をターゲットとしたNetCube for NetFinity V1.0のリリースが発表されました。昨年11月のComdex/Fallでは、IBMがサリュテーション・コンソーシアムのブースでこのソフトウェアのデモを行っています。北米でのリリースについてはまだ未定です。
NetCubeはサリュテーションの機能を表すHTMLファイルを生成し、Webブラウザからサリュテーションの機能にアクセスできるようにします。これにより、システム管理機能をサリュテーション対応のファックス機やプリンタ、その他の(NetFinityクライアント・ソフトウェアをインストールしていない)機器にまで拡張できます。NetCube for NetFinityを使えば、Webブラウザをインストールしたパソコンからサリュテーション対応の機器を制御し管理することができます。たとえば、プリンタのジョブ実行状況を監視し、トナーや用紙が切れたときにはメッセージを受け取ることができます。NetFinityはマルチプロトコルのさまざまな環境でWindows 3.1、Windows 95、Windows NT、OS/2、Novell NetWareを管理します。
サリュテーション・コンソーシアムは米国、欧州、日本にメンバーを擁する非営利法人です。メンバー企業には、APTi、Axis Communications、ブラザー、キヤノン、シスコ、コダック、富士ゼロックス、富士通、ヒューレットパッカード、日立、Integrated Systems、IBM、岩崎通信機、ジャストシステム、神戸製鋼、コニカ、Lexmark、松下、Microware Systems、ミノルタ、三田、三菱、村田(Muratec)、ノベル、沖データ、リコー、リオスシステムズ、サンヨー、セイコーエプソン、シャープ、サンマイクロシステムズ、東芝、ゼロックスなどがあります。
サリュテーション・アーキテクチャの仕様はコンソーシアムのWebサイト(http://www.salutation.org)からダウンロードできます。(30)
IBMの広報関係連絡先:
Richard J. Osterman 919/254-6096 または [email protected]