ユーザ定義デバイスインタフェース

ボブは、赤外線インタフェースのあるPDAを購入したばかりです。しかし彼は、ある機能を使用するのがとくに心配です。ボブは、ローカルエリアモーバイルワーカーです。彼は、ほとんど会社の事務所から出て仕事をし、現地スタッフを支援しています。ボブにとっていらいらの原因の一つとなっているのは、彼が居場所にあるコピー機の種類がすべて違い、どのように使用したらよいかを学習しなくてはならなかったということにあります。彼は場所を移動するので、それらをすべて目にしています。製造元4社の5種類のデスクトップ機器があります。製造元3社の中程度のコピー機が6台あります。そして、さらにボタン、ノブおよびディスプレイの付いた機器が3台あります。これらはすべてインタフェースが異なっており、ボブにとってはとてもややこしいのです。彼は、一番良く使うボタンがリセットボタンだといっています。

しかしボブは、彼の新しいPDAに汎用コピー機ユーザインタフェースが組み込まれていることを知りました。彼が自分のニーズを満たすように変更できる唯一のものです。しかし、社内のコピー機すべても管理します。提供されているセットアップツールを使用してボブは、標準のラジオボタンのあるPDAにグラフィカルインタフェースを組み込み、ボックスをチェックし、ボタンを押します。セットアップ機能により、コントロールパネルに使用するコントロールだけを表示することができます。彼は、コピー、コピー枚数、綴じ、丁合、両面およびリセットを選択しました。次に、この新しい手段を試してみることにしました。

彼はとてもうれしくなりました。うまくやることができたのです。最初のコピー機では彼は赤外線リンクを通じて接続を確立するため、オフィス機器でPDAを指示しました。この新しいユーザインタフェースが有効化します。画面が明るくなり、作成したインタフェースが表示されます。彼は、丁合、綴じ、両面の各機能がグレー表示されているのに気が付きます。オフィスのコピー機を調べながら、彼はこれらの機能がサポートされないことを確認します。彼は、自分で作成したインタフェースがコピー機の設定に合わせて自動的に調整されるということに気が付き、「いいねえ」とつぶやいています。彼は、このコピー機の送り台にドキュメントを置き、PDAのコピーカウントを設定し、PDA画面のコピーボタンが表示されているところにタッチします。コピー機が動き出し、ドキュメントのページを次々と送り込んで指定枚数コピーしていきます。

念のため、ボブは別の機器も使用してみることにしました。彼は、社内のコピー機が置いてある反対側の場所まで歩いていきます。ここでも、彼は床に置いてあるコピー機で、PDAを使用し、PDAのコピー機ユーザインタフェースを有効化しました。すると、期待したとおり、ハイエンドコピー機が完全に機能しているのでコントロールはどれもグレー表示されませんでした。もう一度原稿トレーに原稿を置きました。PDA上で、彼は必要なコピー枚数を選択し、さらに丁合、綴じおよび両面を選択しました。「今回は機能しています。」次に、PDA画面のコピーボタンを押すと、コピー機が彼の指定に従って彼の作業をあっというまにやり遂げてくれます。

「自分ではこんなにうまくできなかっただろうな。」彼は歩きながら独り言を言い、リセットボタンを決して使用しなかったことに、改めて気づきました。

成功の陰にサリュテーションあり

1. PDAの電源を入れると、PDAとコピー機の間で最初のサリュテーションプロトコル交換が行われます。この交換により、PDAはボブが指定したユーザインタフェースに匹敵する各コピー機の特性を知ります。この情報は、コピー機の特定の機能に合せてインタフェースを調節するのに使用されます。

2. 低機能コピー機との通信を行うときには、サリュテーションの交換でコピー機の綴じ、丁合または両面機能が検出されないので、これらの機能がグレー表示されます。

3. 高機能コピー機との通信では、サリュテーション交換でコピー機の綴じ、丁合および両面機能が検出されるので、これらの機能が対応化されます。

4. サリュテーションプロトコルは、PDAからコピー機にコマンドや制御情報を渡すときにコピー機とPDA間でも使用されます。コピー機は、標準化されたサリュテーション交換を機器特定のコマンド言語に変換します。

5. この同じサリュテーションプロトコル交換は、PDAにステータス情報を送信するときにも使用できるので、紙詰まりや紙の補給の問題が発生したときにPDAユーザに知らせてくれます。