活動はどこで行うものなのでしょう

私たちの多くにとって、「仕事中である」という言葉は、たいてい私たちがいる場所を示すのではなく、私たちが行なっている事柄を表しています。市場誘導型の需要や顧客中心の需要により、私たちは従来の作業場所を離れて、顧客や提供元の事業所に赴いてビジネスを行なわなくてはなりません。私たちのビジネスは、私たちが顧客の現場、顧客の倉庫および現場のオフィスあるいは支店へと赴かなければ実現しません。私たちの能力は活動を行なう場所で必要なのであり、机の上での作業はごくまれです。

従業員たちに与えるオフィス空間を縮小し、オフィスに帰って来たときには、共用の机を割り当てられるという風潮が多くの業界で見受けられるようになっています。IBMは、ニュージャージー州の取引地域に限りこのような概念を取り込んで仕事場を縮小することにより、年間7000万ドルもの不動産経費を節約したことが予想されます。少ないオフィス空間を共用するというこのような傾向により、さらに多くの従業員たちが家庭内オフィスを設けるようになってきています。顧客の販路も、すでにこのような傾向をサポートするよう開発されています。ペーパークリップからファイルキャビネットそしてコンピュータネットワーキングギアにいたるまで、現在すべての製品が中央の購買部門ではなく、情報ワーカーに直接販売されています。

動きまわる情報ワーカーにとって、家庭、自動車、飛行機、ホテルなどが、仮想オフィスとしての役割を果たしています。移動しているということが、情報ワーカーたちに特別なストレスを与えています。ビジネス上の意思決定をすばやく行なうために、必要なときそして必要な場所から情報にアクセスできることが、ビジネス成功の鍵となります。リアルタイムでお客様に情報を提供できるなら、その取引で合意に達するのに差が出るかもしれません。

では、ここで、衣類の製造元に勤めるセールスマンのトビーについて考えてみましょう。トビーは販売担当員で、大手デパートチェーン店のバイヤの事務所に出向いています。トビーの成功は、お客様に製品ラインに関する最新情報を提供し、各バイヤの直接的ニーズに合わせてその表現を修正し、会合を終える前にバイヤの要件を満たすプロポーザルを文書に作成できるかどうかにかかっています。

これまで、トビーが移動の際に持ち歩く武器は標準タイプのツールでした。つまり、ラップトップと携帯電話を使用していたのです。そのような中で、彼は新しい武器を手にしたのです、すなわちホテルのビジネスセンター、コンビニエンスストアの店内コピー受付台やお客様のオフィスの一部に設置されたソリューション対応複合機およびプリンタです。

現在トビーは、先ほど終えたセールスの現場から次の現場へと移動する間、前もって電話をかけ、バイヤと条件について事前に打ち合わせを行っています。
トビーは、企業のデータベースにラップトップを接続して、バイヤの要求を満たすよう製品ラインを操作し、お客様のニーズに見合う衣類に関する最新情報を集めています。お客様に電話をかける前に、トビーは近くのビジネスセンターに立ち寄り、会社のホストコンピュータから現地のサリュテーション対応機器へ転送できるようにコンパイルした情報を送信しています。トビーはハードコピーを手にお客様に電話をします。

打ち合わせの後で、トビーは正式な入札手続きに必要な情報を入手します。彼はもう一度ラップトップから企業の販売データベースにアクセスし、製品コード、数量および配送要件などを入力します。ホストコンピュータは、トビーが指定したお客様のサリュテーション対応プリンタに入札情報を出力して応答します。数分内に、トビーは入札書類を作成し、お客様のもとを離れます。このように、手間がいっさいかからない、本当の意味でのリアルタイム販売を行なうことができるようになりました。

トビーの次のお客様は、彼の最も大きな取引先なので、よい印象を与えたいと思っています。彼は、最初のプレゼンテーションをカラーで行ないたいと考えています。彼は自分のラップトップを開き、近辺に設置されている高品位カラープリンタのリストをネットワークで参照しました。その結果、3台プリンタのリストが表示されました。一台はホテル、一台はコピー店そしてもう一台はショッピングモール内のキオスクにありました。彼はとにかく誕生日の買い物をしなくてはならなかったので、ショッピングモールのキオスクを選択しました。プリントを受信している間、彼はキオスクの機器のスキャン機能を利用して、署名した販売契約書を在宅勤務中の彼のアシスタントに転送しました。

成功の陰にサリュテーションあり

サリュテーションは、トビーが選択したプリンタや多機能機器の機能を判定するため、企業内ホストコンピュータによって使用されています。能力を知ることで、企業のコンピュータは、利用可能な特徴や機能のすべてを利用できるように印刷作業をフォーマット化することができます。したがって、当然、最終的出力を機器が実現できる最も質の高い表現にすることが可能になります。

サリュテーションは、トビーが捜し求めているカラー機器を特定するときにも使用されます。サリュテーションの検索機能を使用して、トビーが必要としている特定の機能を指定します。これらの要件を満たす機器だけがこの検索に対する応答として返されてきます。

最後に、キオスクのサリュテーション対応スキャナを使用して、トビーのアシスタントに販売契約書を送信することができます。FAXよりスキャン解像度が高くしかもインターネットに直接接続されているため、質の高い再生コピーが直接アシスタントに送られます。FAXを使用した場合の見にくさや遅さはもう過去のものとなりました。それだけでなく、サリュテーション対応スキャナは、そのスキャン動作をアシスタントのサリュテーション対応出力機器の能力に合うように調整することさえできるのです。利用できるサリュテーション対応出力機器は、彼がどこで作業しているかによりさまざまです。


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