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サリュテーション-Lite

サリュテーション・コンソーシアムは、普及するコンピュータ使用要件に合ったサービス・ディスカバリの提供に当たり、サリュテーション・アーキテクチャがもつ可能性を最大限に実現するという誓約の遂行に当たり、長足の進歩を遂げてまいりました。サリュテーション・アーキテクチャを活用したオフィスオートメーション製品を出荷しつつ、われわれはますます普及しつつあるコンピュータ使用分野へ業務範囲を拡大する準備を整えました。

表示装置や操作環境機能を記述する機能ユニットに対し増大する需要について理解しております。低帯域ネットワークや電池式装置に対する特殊要件についても理解しております。無線プロトコルのサポートではまさに、こうした分野の要求を満たさなければならない状況下にあります。最後に、もし優れた製品が小型パッケージに収まるのなら、われわれが実現したフットプリントを少しでも小さくすることが必要条件の一つであると理解しています。

1999年6月デンバーで開かれた「Windows CE Developer's Conference」で公表されたサリュテーション-Liteプロジェクトは、必要なアーキテクチャの改変モデルを打ち出した上で、諸要件に合致し、アーキテクチャを多重オペレーティングシステム・プラットフォームで実行可能とする旨の確認を行いました。これが日の目を見た後、サリュテーション・コンソーシアムは、業界に対し、ロイヤルティ・フリーのプロトタイプ・コードへのアクセスを供与するつもりです。

操作環境機能ユニットは、オペレーティングシステム、プロセッサータイプ、装置クラス、空きメモリ量、ハンドヘルド装置またはパームサイズのデバイスの入出力特性を決定する手段を提供します。こうした情報をもとに、サーバは、その環境用に設計されたアプリケーションを送り出したり、インストールすることができます。

表示機能ユニット

表示機能ユニットにより、サービス提供者がハンドヘルドコンピュータまたはパームサイズコンピュータ、その他のユービキタスコンピューティング装置における表示機能を決定できるようになります。表示がカラーまたは図形をサポートするかどうかはサービスにより決定できます。表示のフットプリントや画素密度も同様、サービスにより決定できます。この情報をもとに、サービスにより情報が表示機能にフォーマットされます。表示機能ユニットが他領域にも適用可能であることは明らかです。例えば情報サーバに対し、この装置のユーザとの効果的通信にこの表示機能ユニットが必要とするデータを提供すれば、交信プリンタ、FAX、複合機での表示機能の決定が可能となります。

限定帯域幅と限定電源

IRや推奨限定距離無線ブルートゥースネットワークなどの低帯域幅ネットワークは、ネットワークを介した構成要素間における転送データ量を感知できます。限定帯域幅に関するネットワーク上の全装置の最大稼働率を確認するためには、データ通信量が最小でなくてはなりません。ディスカバリにより、クライアントが各サービスの機能について応答するよう要求される場合のサービス・ディスカバリや機能ディスカバリといったポーリング動作では、このことが絶対に必要です。

このタイプのネットワークをターゲットとする装置の多くは電池式です。この場合もまた、サービス・ディスカバリや機能ディスカバリなどの機能のためにデータ通信量を制限することは、その他のトランザクション用に電池寿命をセーブすることに繋がります。

サリュテーション-Liteを通じて、サリュテーション・ディスカバリプロトコルは、サリュテーション機能変更プロトコルシーケンス中のデータ変更量を削減するよう適応させることができます。具体的に言うと、機能変更呼出しに呼応する応答種を指定する方法が備わっているのです。照会機能呼出しに対し、次の3種の応答が提案されています。

最大照会機能

最大照会機能応答は、現行のアーキテクチャにより定義されます。つまり、応答サービス記述記録には、照会要求済み機能ユニット記述記録と登録済み機能ユニット記述記録とが合併された形で含まれます。

名目照会機能

名目照会機能応答は、機能ユニット・ハンドルが登録済み機能ユニットのハンドルとして設定された場合、照会要求済み機能ユニット記述記録のコピーを含む応答サービス記述記録として定義されます。 

最小照会機能

最小照会機能応答は、機能ユニットIDと、照会要求済み機能ユニットの機能ユニット・ハンドルのみを含む応答サービス記述記録として定義されます。

無線プロトコル・サポート

サリュテーション-Liteは、赤外線データ通信標準化団体(IrDA)による赤外線データ通信プロトコルに基づいてモデル化されつつあります。サリュテーション-LiteにIrDA規格を使えば、数々の電池式電話、ポケベル、ラップトップ類にとどまらず、3Com製パーム、WinCE製ハンドヘルドPC(HPC)、手のひらサイズPC(PPC)に甘んじている数多くの装置のホストとしても利用可能です。Windows環境内で、サリュテーション-Liteは、WinSock呼出し経由でIrDAにアクセスします。この高品質インターフェースを使用することで、サリュテーション-Liteは、TCP/IPプロトコルや推奨ブルートゥース・プロトコルなど他のプロトコルにも容易に移植することができます。

フットプリント

サービス・ディスカバリに対するサリュテーション-Liteの限定機能を制限することで、コードサイズ、つまりサリュテーション-Lite製品が利用する記憶量は、大幅に縮減されます。われわれは、サリュテーション-Liteのもつサービス・ディスカバリ機能が、業界最小と信じております。オペレーティングシステムやプロトコル非依存性とあいまって、サリュテーション-Liteは、ますます普及するコンピュータ使用環境全域でのサービス・ディスカバリを実現します。

注:サリュテーション-Liteの詳細は、下記「サリュテーション-Lite白書」でご覧いただけます。
http://www.salutation.org/whitepaper/Sal-Lite.PDF